もうひとつの繁殖計画


             掲示版

個人で運営しているサイトでは、かなりの割合で利用しているのが「掲示版」だと思います。掲示版を利用している理由は人それぞれあると思いますが、大部分はサイト運営者が訪問者とのコミュニケーションを取る為に利用しているものだと思います。

自分のサイトに来てくれた訪問者が、「足跡」と読ばれている掲示版への書き込みをしてくれると、それがサイト運営者のなによりの励みになったりします。初カキコからサイトへのお褒めの言葉やちょっとした苦情や意見、自分の作品を掲載しているサイトなら次の作品のリクエストをもらったり、キリ番を踏んだときの申告や相互リンクのお願い、はては荒らし行為までと掲示版には多種多様な書き込みが存在しています。

掲示版に書き込みをする訪問者は実際にサイトを訪れる人の中のほんの数パーセントに過ぎませんが、なかには書き込みをしたくてもなかなかその勇気が出ない人もいると思います。掲示版に書き込みをするのが初めてという人にはこういう傾向が多いようですが、なかには書きたくても書けない「雰囲気」を持っている掲示版が存在しています。その掲示版を載せているサイトのいわゆる「信者」が書き込みをしている掲示版です。

少し詳しく説明しますと、サイトの運営者の作品やそのサイトから伝わる人柄に好感を持って、最初は普通に「ステキなサイトですね。」などというふうな書き込みをしていたものが、だんだんとそのサイトを褒め称える「礼賛」一色になっていくのです。

こういう「礼賛」掲示版になる流れですが、まず最初にサイトにかなり一方的な好意を持っている訪問者が書き込みをします。ここぐらいまではまあサイト運営者も「自分のサイトを気に入ってくれる人がいてくれたんだ。」などとサイトへの訪問者が少ない時期と重なればこういう書き込みを歓迎してしまいます。

この次にまた同じような訪問者がこれも同じような書き込みをします。内容は基本的にはほめ言葉なのでサイト運営者は悪い気はしません。問題はこの次です。この2人の訪問者が入れ替わり立ち替りで掲示版に書き込みをしていくのです。

お互いに好きなサイトが一緒という共通点があるので話は盛り上がるのは当然です。たまに違う訪問者は来ても、そういう訪問者の書き込みにはサイト運営者のレスしか付かず、最初の2人、この時点ですでに「常連」と化している訪問者の書き込みは、お互いにレスをつけまくるので、新規の書き込みなどはすぐにページの下のほうに押し下げられてしまい、最終的にはサイトを褒め称える内容以外を書き込むのを躊躇させるような、異様な雰囲気をかもし出す掲示版へと変貌していくのです。

「異論」を一切受け付けないかのような独特の雰囲気に、ちょっとした指摘さえも書き込むのを怖くさせる気持ちにさせ、これって違った形での「荒らし行為」ではないのかと勘ぐってしまいます。

元々が好意から始まっているため、本人に全く自覚が無いのがこのケースのかなり悪質なところですが、この場合、一番悲惨な思いをするのがサイト運営者です。なにしろ掲示版に書き込まれているのがいつも「ほめ言葉」ばかりなので、相当しっかりした運営者でないかぎり必ず「自分は優秀なんだ!」と勘違いしてしまいます。そうなればそのサイトは終わったも同然です。

毎日毎日ほめられている人間がどういうふうになるかを、皆さんはよくご存知だと思います。これが趣味のサイトならいざしらず、サイトからの収入を考えている人にとってはまさにありがた迷惑です。収入が十分にある状態ならいいのですが、まだまだこれからという段階でこのような書き込み行為を食らうと、もはや自分のサイトの欠点を見つけることは出来なくなります。

匿名性の強い掲示版なのだから、自分の本当に思ったことを書き込むのが正しい方法だと思いますが(あまり表現の仕方がまずいといけませんが)他の意見、特に反対意見を封殺するような掲示版はまるで北朝鮮のように見えて仕方有りません。

人はほめられれば悪い気はしませんが、それがあまりにも続くようならやはり「ちょっとおかしいんじゃないのかな?」と感じ始めると思います。こういう考え方を持つことがネットだけでなく、通常の社会でも自分を防衛してくれる事になります。普段気にしませんが「常識」というものがこういうときに役に立ちます。「常識的に考えてこんなことはおかしいはずだ。」などと感じられるようになるように普段から心がけるようにしておいたほうがいいでしょう。

管理人がよく訪問しているサイトの掲示版も「信者」に占領されつつあります。なんかおもいっきり友達のような書き込みを見るとかなり引くものがあります。管理人さんがしっかりしている人なのでそれに同調するようなことは無いのですが、明確な荒らしと違い、こればっかりは実害が出るわけではないので何かしらの規制を掛けるという訳にはいかないでしょう。

「馴染み客」は必要ですが、それだけではたいした収入にはなりません。やっぱり一見さんが多くなければ儲けにはならないでしょう。ここはサイト運営者の管理の腕の見せ所なのでしょうね。人気が出るというのもなかなか手放しでは喜べないようです。

戻れないないない



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